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友人の旅立ち
私にはかれこれ20年来の友達がいます。というかいました。

彼とはネパールのカトマンズの本屋で私が29歳の時に知り合いました。その頃バックパッカーだった私はタメルにあるその本屋で本を探していると、日本人ですか?と声を掛けられました。
それからなんだか話が合い、近くのカフェで5時間くらい話をしたのを覚えています。その彼とはタメルにいる間ずっと朝食を一緒にとり色々な話をしました。
歳が20以上も上の彼は若い時からヒッピーの走りの様な事をしながら映画監督を目指し海外にも色々な所で生活をし、その時には設計事務所を持っていました。
その時はチベットで泳いでみたいと思いきたそうです。私は師匠であるケツンサンポ・リンポチェと会い修行生活が始まるところでした。
それから幾年かして、またネパールで会いました。会うと長い時間話していたのを覚えています。
私がケツンサンポ・リンポチェのもとから日本に帰ると三度ほど講演を依頼してくれました。その時は彼の家に泊まり、また色々な話をしました。
そのような、なんとも言えない間柄で付き合っていた、70を超える友人が旅立ちました。

それはそれは素晴らしい旅立ち方でした。心の底でいつも尊敬していたし、その人柄は個性的でありましたが憎めないそんなひとでした。
亡くなる1週間前に知らせを受けて、夕方から彼の街に会いに行き、彼に生きているうちにお経をあげて欲しいと言われ手を繋いでお経をあげました。そして帰る途中、これでさようならだろうなと思いながら、それでも心の中は驚く程晴れやかでした。

亡くなったことを先程伝えられましたが、本当に良かった!と言える気持ちでした。
そんな風に周りの人々に思われる、思わせる彼はやはり私が尊敬する人です。

気を付けて楽しんで下さい!

そう伝えました。私はこの世でもう少し頑張ります。だからまたどこかで会えたらゆっくり話しましょう。

ありがとうございました。



合掌



author:araisangpo, category:日記, 21:00
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